No art, No life 展 旧松下陶工房、常滑屋

◯ 旧松下陶工房(愛知県常滑市栄町2丁目20)
期間:2022年9月11日〜10月10日
11:00〜17:00 水曜休み

◯ 常滑屋展 (愛知県常滑市栄町3丁目111)
期間:2022年9月18日〜28日
11:00〜16:00 月曜定休、金曜のみ夜22時まで

旧松下陶工房


【 Do something there. 地 】その場所で何かする
 ◯窯の煉瓦の粉、陶板、炭、木板、砂、木材の器

インスタレーション作品。

その場所で何かをするという作品。今回の場所では、土を扱う。着目したのは巨大な窯の煉 瓦が風化し崩れ粉になってできた赤い土。よく見ると虫の欠片や羽や死骸も混ざっている。長い年月を経て崩壊し、降り積もり、人知れず生まれては死んでいった小さな命も含んでできた赤土は、敷き詰めることで赤い土という素材になった。すると、そこに小さな命が含まれていたということや長い年月の末に堆積したという素材の経緯や背景は見えなくなったような気がした。この作品を「堆積する大地」とタイトルをつけた。 表面を指で均した薄く丸い大地は、どことなく概念上の 星を連想させる。大地は地球で地球は星で星は宇宙に浮かぶ星々で、それらは様々な物質の塊。大地の中には、生き物の死骸が含まれている。私たちが今 立つ地面も、そういった生命体の欠片や途方もない年月 の歴史でできている。そして大抵はそんなことは忘れ去られて、「土」として耕され、踏みしめられ、手が加えられた時には、新たな素材として認識され、生まれ変わったように扱われていく。
今回展示した場所からは、土にまつわる背景を想像し、こ のような作品を作りました。

「陶板 drawing」
旧松下陶工房の裏手には割れた陶板がまとまって捨て置かれていた。その内の何枚かを拾ってきて、それを 画面にして木炭で線を描いた。木炭は木を焼いた素材で、陶板は土を焼いた素材で、そして窯はかつて炎によって熱せられていた場所。木炭の線は火の痕跡のようにも見え、そして痕跡は年月を連想させる。 割れた陶板にドローイングした作品。

「思弁をのせた舟」
旧松下陶工房にあった舟型の木材に、窯が崩れて粉になった赤い土を堆積させた。土には様々なものが含まれているが、それが何であれ、今見ているものは土でしかなく、どんな土であったかは、 空想の理論しか語りえない。ここで作った作品の概念を表した作品。

「充満する金魚」
これは金魚のお墓です。




場所:愛知県常滑市 旧松下陶工房
住所:愛知県常滑市栄町2-20付近
期間:2022年9月11日~10月10日
展覧会:【No art, No life】展(グループ展)