2021年1月16日〜30日
春日井市 松原神社にて行われた藝能藝術奉納祭で、燈篭の一つに石膏とサビを制作し、展示しました。
30日、鉧びらきが行われました。
春日井市 松原神社 鉧びらきの様子 ▼
2021/01/30
2021年1月16日〜30日
春日井市 松原神社にて行われた藝能藝術奉納祭で、燈篭の一つに石膏とサビを制作し、展示しました。
30日、鉧びらきが行われました。
春日井市 松原神社 鉧びらきの様子 ▼
2021/01/30
インスタレーション作品。
(石、木、箱、アルミ棒、土、皿、 米、寒冷紗、 バーミキュライト、苔)
大地を整え、鳥を呼び、ひととき、想いを馳せる場をつくる。神社の中に神社のような装置、場の力を借りて、何者かが降り立つ、そのような気配を感じることが出来たら。
神前空間を体験する装置。
いなフェス2019 2019/6/16
岐阜県各務原市
@手力雄神社
主催:いなフェス2019実行委員会
岐阜県各務原市にある手力雄神社は、日本神話に登場する天手力雄神(アメノタヂカラオ)を御祭神とする神社です。創建年代は約6世紀頃、はじまりは山の中腹の岩(盤座)を神さまとして祀ったところからと言われています。
日本の神道は、古来は山や自然を祀り、死者への祈りを捧げる場として信仰されていました。この手力雄神社もかつては山の中腹の大岩に死者の魂が宿るとされ、そこに祈りの場が生まれ、長い時を経ていくうちに祭壇が作られ社が建ち、神社としての形態になっていったとのことです。京都にあるような大きな神社と異なり、この神社では、神社を構成する要素がすべて一つの山の周りで集まっているそうです。山の向こうは死者の国、昔の人は地続きの未知の世界をあの世と呼び、親しんだり又は畏れ尊んでいたのでしょうか。
インスタレーション作品「 Around the ground 神さまのいる土地で 」は、祈る場を再構築することを試みました。入れ子の構造のように、神社に似た小さな空間。自然発生していた苔の周囲に赤い鳥居らしきものを配置すると、それが島のようにも思えてきて、だんだんと地面が海に見えてきます。そしてその場所を歩く私たちは渡り鳥のような視点を獲得します。
神社の岩で囲まれた台座にはご神体をイメージした素焼きの左手と小さな箱。箱の中身は、骨片に似た信楽の土の素焼きものが入っており、密かに死者を連想しています。その台座の向こう側、敷地を分ける柵を越えたところに、この土地でとれた昨年の米を配置。
鳥を呼びたいと思っての試みでしたが、降りてくる鳥を見ることはできませんでした。
鳥は、魂を象徴するモチーフで、この作品では重要な役割を担っています。鳥の視点になることと、実際に鳥を呼ぶことで、現実と仮想のリンクを試みました。
展示終了後も石の上に設置していた米は、その2日後にはほとんど無くなっていたとのことです。この作品に込めた、祈りや想いは受けとってもらえたような心地がしました。
わずかの期間のために捧げられたこの作品は、無事完了しました。
Around the ground 神さまのいる土地で
In the land where God is.
神前空間を体験する装置。
インスタレーション作品。
(石、木、箱、アルミ棒、土、皿、 米、寒冷紗、 バーミキュライト、苔)
自然発生している苔を島に見立てると、地面は海にも見えてくる。
あたかも中空を 渡り鳥の視点で歩いているかのよう。
整えられた土地に、何か 神聖なものを 感じるのは、
大切にされていた という、ここにはいない 誰かの意図を
受けとったから なのかもしれない。
見えないものは、見えないのでなく、感じることで
見えるのだと思う。
2019/6/16 篠田ゆき