Artist statement

2021

私の仕事は、思いを馳せること。

今、ここの場から、「思いを馳せる」ことを、大切にする。

2020

他者と時空間を共有するということは。

オンラインよりも、現実に出会い、場を共有し合うことが、無意識にも作用して、それは世界に対する認識を広げていたように思う。

自分の空間の中から全く別の画面越しにいる他者まで、どのようにして思いを馳せ、想像することができるだろうか。

その想像は、自分の領域の範疇をこえられるのか?

人間が、自らの経験・体感したものからイメージを作り出すのなら、まだ知らない他の誰かの住む世界のことについて、思いを巡らせる とは何だろうか。

情報は、幻想をつくる。

その情報だけで、それだけでは、それは全てではないのかもしれない。

知っているという幻の、違いを忘れてしまう現象について、意識しておきたい。


篠田ゆき

2019

The existence of me is made up of various elements of the world I have encountered so far.

Yuki Shinoda


私という存在は、世界によってつくられている。

身体は、父と母によって産み出され、あらゆる摂取した食べ物が今の私の血肉をつくる。

好みは、成育した環境の中で出会ってきた、あらゆる人や様々な出来事の経験から。

考えは、これまでに触れ合った他者や他者の思想から。

何と出会い、どんな環境にいたか、その与えられてきた条件の中で、「私」は、今これからや在り方を選んだ。

その選択の基準は、やはり私を取り巻く世界によってつくられているのではないかと思う。

今ここに来るまでに、たくさんの人の想いがあり、その想いによって生かされているという

奇妙な、あたりまえすぎるような奇跡に想いを馳せると、なぜ私がアートをやるのかという問いに、シンプルに答えられる。

それが、たぶん私のすべきことだから。

「私」ではない、私をつくったすべてのものへ、敬意と感謝と畏れを持って接する時、私の仕事は、「私」を超えていく。

そして、私は良い仕事がしたい。

篠田 ゆき